有元葉子『使いきる。』 と、愛用の調理器具について
図書館でふと目に入り、手に取った。
人気料理研究家、有元葉子の本。
気持ちよく日々を過ごすための、整理・片付け・家事の流れの作り方などが綴られている。
選び抜いて手に入れた道具を、手入れしながら使う。
表紙のぼろぼろに見える鍋つかみも、有元さんにとっては使い勝手のよい大切な道具。
継ぎをあてながら、大切に使う。
食材も同じ。余すことなく、おいしく食べきる・使いきる。
1日の流れの中で、どのようにしたら作業や気持ちが滞ることなく、前向きに過ごしていけるのか、そのコツや工夫が書かれていてとても面白かった。
もはや哲学とも言うべき、有元葉子の思想。
でもそれを読者に押し付けることのないスタンスが、私は好ましいと思っている。
(他の料理本を読んでも、これは自分の考え方なのでお好きなようにやってみてください、とよく書かれている。)
料理が好きなので、色々な料理研究家の本を読むけれど、有元葉子さんは私にとっては特別なひとり。
というのは、彼女がプロデュースしている台所道具のシリーズ「la base (ラバーゼ)」を愛用しているから。
毎日手に取る道具だからこそ、使いやすくて、美しいものを使いたいと思い、一人暮らしを始めてから10年来コツコツと購入してきた。
(コツコツというのは、ひとつひとつのお値段がお高めだから・・・笑)
la base(ラバーゼ)シリーズの良いところ
ちょっと脱線するけれど、labaseシリーズの気に入っているところをご紹介。
今愛用しているのは、水切りカゴ、バット、平ザル、バット蓋、ボウル、ザル、ボウル蓋。
それぞれ細部までこだわって製作されたというのが、使っていてよく分かる。
料理の下拵えに欠かせない相棒たち。
実際に使っていて、すごいな~と日々感動しているのはこんな点。
書いてみて分かったけれど、書ききれない程良さがある。笑
<ボウル>
・しっかり深さがあるから、ひき肉を捏ねたり、液体を混ぜ合わせたりしやすい。
・縁の巻き込みがないから、水切れがよく、乾くのが早い。
(あと、卵焼きを作る時、卵液が縁からポタリ、なんてことがない。)
・一般のステンレスのものより、どっしりしているから安定性抜群。
(といって、重すぎる訳ではない絶妙な重量。)
<ザル>
・ボウルと同様縁がないので、水切れがよい。
・一般的なザルについている補助ワイヤーがないので、手入れしやすい。
・網目が一般的な平織ではなく、強度のある”綾織”なので、歪まないうえに、目が細かくお米等が挟まらない。
・脚付きなので、シンクに直接置いたりしても問題ない。衛生的。
(柳宗理のボウル・ザルも素敵だけど、脚がないので買わなかった。)
・脚をボウルの縁に斜めにかけて、水切り可能。
<水切りカゴ>
・網目が細かく、お皿へのあたりが柔らかい。お皿が欠けにくい構造。
・継ぎ目が少なく、お手入れが楽。
・無駄な曲線がなく、使いやすい。
<その他>
・ボウル、バットともに蓋やザルとスタッキング可能。
(野菜や肉の下ごしらえに重宝。収納スペースも少なく済む。)
このように、私はlabaseシリーズの大ファン。
調理器具にこんなに高価なものは必要ない、と家族は言っていたのだけど、逆に私は毎日使うものだからこそ使いやすくて美しいものを使いたいと思って購入していた。
でも、あまりセットで購入はせずに、本当に必要だと思うものをひとつずつ購入している。
例えば、水切りカゴ用のトレーなどは持っていない。
カゴの下の水分は拭き取ってしまうか、シンクの上に置いてしまうので、わが家には必要ないのだ。
こういう購入方法、つまり必要のないものは手元に置かない、というスタンスが間違っていなかったんだな~と。
↓ボウル(中)とバットはぜひ使ってみてほしい。
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自分を使いきる
モノとの付き合い方について、最近私が感じていたことと、この本が言っていることが一致していて、なんだか背中を押してもらったような気持ち。
あまり使っていないものほど捨てられなくて、ボロボロになるまでしっかり使い込んだものほどスッキリと感謝して手放すことが出来るんだ。
買うこと・手に入れることに執着せずに、必要なモノを厳選して手に入れて、大切に手をかけて使っていきたいなと改めて思った。
この本の最後に、「自分自身の身体も、しっかり使いきって、さよならしたい」という意味のことが書かれていて、グッときてしまった。
世間の流れや情報を鵜呑みにせずに、自分の頭や身体を使って考え、自身でできることは自分でやる。
それこそが暮らしを豊かにする、と有元葉子さんの一つの結論が書かれている。
買うことでもなく、捨てることでもなく、「使いきる」こと。
雨であまり外出できない時期、家の中のモノや、自分自身と向き合ってみる時間を取るのもいいかもしれない。
今のタイミングで読むことができて、よい本だった。
↓表紙が素敵。
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#有元葉子
#labase
#ラバーゼ
スパイスカレーの作り方
前回の続き。
マサラケースを買って、スパイスを入れ替えて、準備万端。早く料理したい!
さっそくカレーを作ってみた。
必要なスパイスは、基本的に3つだけと聞き、その通りに作ってみたけど本当だった。
たった3つで、こんなに本格的なカレーができた。インドの味。すごい~!
必要なスパイス
スパイスからカレーを作る場合、必要なスパイスは基本的に3つだけ!
②クミン
この3つに、他のスパイスをいろいろと配合すると深みのある味になるらしい。
サバ缶スパイスカレー
キッチンの引出しの奥の方で眠っていたサバ缶をひっぱりだして、サバ缶カレーを作った。
≪材料≫
・サバ缶 …1缶
・たまねぎ …大1個
・にんにく(すりおろし) …大さじ1
・しょうが(すりおろし) …大さじ1
・ケチャップ …大さじ2
・ヨーグルト …大さじ2
・コリアンダー …大さじ1
・クミン …大さじ1
・ターメリック …大さじ1/2
≪作り方≫
①たまねぎを飴色になるまで炒める
↓ひたすら、たまねぎと向き合う精神統一の時間。
②にんにく、しょうが、ケチャップを加える
③ヨーグルトを加えて炒める
④スパイスを入れて炒める ※焦げやすいので弱火に。
⑤サバ缶を入れて炒める。
作っておいたらっきょう、ピクルスを添えて、盛り付け。
完成!
とっても簡単。
たまねぎを炒めるのだけ、少し時間がかかったけど、それ以外はあっという間。
辛さがないマイルドカレー。
市販のルーを使うよりも、胃にもたれない感じ。とてもおいしかった!
もう少し暑くなったら、スパイシーさが欲しいから、次は「チリパウダー」を入れてみようかな。
こんな風に、いろいろカスタマイズできるのが、スパイスから作る楽しさ。
はまりそうだ。
そして、マサラケースが大活躍。
「いちいち瓶を開けて、計って、、、」という手間がない。
蓋を開けて、コンロのそばに置いておけば、付属のスプーンでちょいちょいと必要なスパイスを掬えるので便利!
↑いいお買いものだった~
次は何を作ろうかな。
今回使ったヨーグルトも自家製。
このヨーグルトメーカー、牛乳パックごと入れられるので便利。
甘酒もよく作るので、かかせないアイテム。
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マサラケースを買った話
以前ブログにも書いたように、映画『きっと、うまくいく』を見たりして、インド文化に興味津々。
STAY HOME期間中、自分が作る料理の味にも飽きてきて、家庭料理っぽくない味を求めていた時期。
ルーを使わずスパイスからカレーを作ってみた。
調べてみたところ、基本的なカレーは3つのスパイスから作れると知り、俄然やる気が湧いてきたのだ。
WEBで調べてみたところ、基本のスパイスとは・・・
①クミン
この3種を配合するだけで、カレーは作れるという・・・。
本当だろうか。
さっそく買って来よう!
わが家にスパイスの常備はなく、おなじみのS&Bシリーズを購入してきたのだが・・・
使いづらい・・・
いちいち瓶を開け閉めして、スプーンに振り出す。
またこれが小さい間口で詰まる詰まるんだよな・・・
↓このプラスチックの中蓋部分が詰まりやすい。
本場の人はどうやって保存しているのかなーと調べてみたところ、いいものを発見!
その名も、「マサラケース」!!!
ということで、色々探してメルカリで買ってみた。
小さめなところがしまいやすくて気に入った。
↓これが、マサラケースだ!
これがとてつもなく使いやすい。
一旦蓋を開けておけば、スプーンでちょいちょいと各種スパイスを配合しやすいし、中蓋があるから湿気も日光も防げる。
そして、なにより気分が上がる。
楽しく料理するのが一番!
いいお買いものでした。
今までお菓子作りに使っていた、カルダモンやら、
引出しの奥に眠っていたパプリカパウダーなどを探し出してきて、
早速、スパイス入れ替え。
スパイス初心者なので、まだ見た目だけでは何が何だか判別できない。
なので、マスキングテープでラベリングしてみた。
これからスパイス料理作るのが楽しみだな〜!
少しずつ外出もできるようになってきているし、新大久保のスパイス屋さんに買い物に行きたいな。
長くなったので、実際に作ったカレーについては、また次回。
自慢のカルパッチョソース
夫は、素材にはなるべく手を入れずに食べるのが好き。
時間をかけて作ったタルトタタンより、ただのリンゴが好きだし、
鯵の南蛮漬けより、鯵の塩焼きが好き。
そして、カルパッチョより、お刺身が好きだ。
でも私は、時々、お刺身飽きちゃうんだ。
カルパッチョを食べたいよ。
どうしても我慢できなくて、時々作るカルパッチョ。
カルパッチョソースのレシピ
≪材料≫
・オリーブオイル …大さじ2
・レモン汁 …大さじ2
・塩 …ひとつまみ
・しょうゆ …小さじ1
・にんにく(すりおろし) 小さじ1
・新玉ねぎ 1/4個
・きゅうり 1/2本
≪作り方≫
①新玉ねぎをみじん切り、きゅうりもみじん切り。
※玉ねぎで作るときは、水にさらして絞ってから使う。
②材料を全部混ぜる。
以上!簡単!
材料も、目分量でOK。
暑いときは、レモン汁多めにするとさっぱりしておいしい。
よく冷やした白ワインと食べると最高。
↓この日はさらに大葉をかけたけど、ちょっと盛りすぎた。
↓レモン汁は、ここのが好き。
楽天スーパーセール中に買い足しておかなくちゃ。
生のレモンが一番いいけど、無いときもあるもんね。
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らっきょう漬けに挑戦!おすすめの食べ方も。
だんだん夏に近づいている今日この頃。
スーパーにも、梅とからっきょうが並ぶようになってきた。
梅仕事の季節だ。
この季節になると、何か作らないと気が済まない。
手作りしたい欲で、うずうずしてくるのだ。
梅酒や梅シロップは漬けることもあるんだけど、「らっきょう漬け」は作ったことがない。
昔は祖母が漬けていて、祖母亡き後は母が漬けていたから、それをもらうばかりで・・・。
家にいる時間が増えて、せっかく時間があるので、今年は「らっきょう漬け」に挑戦!
↓スーパーで買ってきたらっきょう。
収穫から時間が経ってしまっているからか、結構芽が出てしまっている…。
でもこの1袋しか売ってなかったから、仕方ない。
本当は芽が出ていないものが良いけれど、なんとかなるでしょう。
本当は、塩漬けの方が好きなんだけど、塩漬けは素材の味がダイレクトに出る。
芽が出てるらっきょうなので、今回は酢漬けを作ることにした。
らっきょう漬け(酢漬け)の作り方
≪材料≫
・らっきょう …500gくらい
≪漬け汁≫ よく混ぜておく。
・酢 …200ml
・砂糖 …100g
・塩 …30g
・みりん …30ml
・唐辛子 …4本 ※お好みでOK!
≪作り方≫
①らっきょうの皮を剥がし、根と芽を切り落とす。
②水洗いして、らっきょうの薄皮を剥く。
(水洗いすると、きれいに薄皮が剥けてくる。
③らっきょうの水分をしっかり拭く。 ※面倒だけど、これが重要!
④清潔な保存ビンにらっきょうと漬け汁をつける。
↓完成した品。
らっきょうを食べる時の注意点
らっきょうって、おいしいんだけど、ひとつ注意点があります。
それは、刺激が強すぎてお腹を壊す可能性があるので、食べ過ぎないこと。
私は祖父母に1日5粒までと言われていた。
(祖母の作るらっきょう漬けがおいしすぎて、ボリボリ食べていたので。笑)
らっきょうのおいしい食べ方
カレーの時くらいしか食べないという人が多いけど、私はお漬物として普段の献立でもごはんのお供としてよく食べます。
そんな私のおすすめの食べ方。
それは・・・
味の素をほんのすこーしパラリとかけて食べる。以上!
(※塩漬けの場合は、味の素に加えて、さらにお醤油ちょろり)
もったいぶって言うほどのことではない。笑
でも私は小さな時からいつもこの食べ方。
本当においしいから、カレー以外で食べないよーという人はぜひ試してみてほしい。
ポイントは、”ほんの少しだけかける”ということ。
らっきょうは漬けてから、2日後から食べられます!
漬かりの浅いらっきょうもおいしい。
これから大事に食べよう。
手作り保存食は食べきるまでが大事!
せっせとラベリング。笑
マスキングテープ使うときに重宝しているのがコレ。
些細なことだけど、まっすぐ切れると見栄えが違うし気持ちいい。
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村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』
村上春樹の新刊。
いつも、本は、文庫本になってから購入することが多いのだけど、この本は出先で時間を持て余してしまった夫が購入したとのこと。
図書館の休館が続いている時期のことだったので、新しい本に触れるのが久しぶりだった。
本を読むことのありがたさをあらためて噛みしめながら読んだ。
村上春樹 『猫を棄てる 父親について語るとき』
タイトルにもあるように、父親との関係を正面から描いた作品。
村上春樹が家族のことをここまで真正面から書いている作品って、他にないのではないかな。
↑単行本の紙の手触りっていい。
本の中には、”作家 村上春樹"ではなく、父親との関係に戸惑う男の子がいた。
その姿に、ちょっと親近感を覚える私でした。
今までの村上春樹は、冷静で理性的で、どこか仙人のような浮世離れした人のように感じていたから。
村上春樹でも、親に認めらずに悲しむこともあるのか…。
(実際に認めていなかったわけではないと思うけれど、そこには距離があったんだ。)
私なんか、息子が村上春樹だったらとても誇らしく思って近所に自慢してしまうけどな。
よくある話だと思うけれど、親との距離の取り方って難しい。
聞きたいことをなぜか聞けなかったり、勝手に相手の考えを決めつけてしまったり。
どんな親子でも、問題はあるんだなぁとしみじみ思った。
家族関係って、外側からはあまり見えない部分だからこそ悩みが深い気がする。
他人であれば、割り切ってしまうこともできるし、ちょっと頭を冷やして客観的に関係性を見つめられたりするのにな…。
小説に出てくるモチーフや描写に、関係しているのだろうと思われる記述もたくさんあり、興味深く読んだ。
当たり前だけど、春樹少年の心に浮かんでいた色々な物事が作品の基盤となっているんだな、と。
例えば、村上春樹の作品にはよく出てくる戦争描写。
お父さんに直接聞けないことを作品に残しているっていうこともあるのかなぁ。
このエッセイを読んでから、他の作品を読み返してみるというのもおもしろそうだ。
今まで読んだことのある村上春樹の他のエッセイとも毛色の違うエッセイ。
なかなか興味深かった。
↓言えないことって、あるよね。
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簡単なのにおいしい ストレス解消にも◎ サルサソース
簡単なレシピ。
超手軽に作れるサルサソースのレシピです。
野菜切って混ぜるだけなのに、とても美味しい。
↑右の小鉢のやつね。
わが家では、肉料理のソースとしてはもちろん、サラダのトッピングに、なんならそのままサラダとしても、と大活躍。
とにかくおいしいので大量に作っても、すぐ無くなる。
近所の直売所で新鮮な野菜を手に入れたら作る夏のレシピ。
無心で野菜を刻むとストレス解消にもなります。
暖かい日が増えてきたので、さっぱりするこのサルサ、おすすめ。
↓とにかく無心で刻む。
サルサソースの作り方
<材料>
(具材)
・たまねぎ …1個
・ピーマン …2個
・セロリ …1本
・きゅうり …2本
・トマト …3個
・パプリカ …2個 (※あればでOK!入れると彩りと甘みが加わる。)
(調味料)
・塩 …大さじ1 ※お好みで調整
・レモン果汁 …1個分
<作り方>
①具材をぜーんぶみじん切りにする。
②調味料を加えて混ぜる。
以上!
超簡単!
レモンについて
できれば生のレモンがおいしいけれど、結構お値段するし、タイミングよく買えないこともある。
そんなわが家に、常備されているのはこれ。
カルディで買える有機レモンのストレート果汁100%。
本物のレモンに近い酸味でお気に入り。
↓今は買い物もなかなか行けないから、次の楽天スーパーセールで買っておこうかな。
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簡単でおいしく、彩りもいいから元気が出るレシピ。
おためしあれ~
#STAY HOME
お題「#おうち時間」