ブックカバーチャレンジ DAY1
2020年のGWが終わった・・・。
毎年GWの連休は旅行に行っていたので、さぞや退屈するだろうと思っていたのだけれど、そんなこともなく。
夫とふたりで時間をかけて掃除したり、家事のルーティーンを見直したり、友人とオンライン飲み会したり、テレビゲームで遊んだりと、意外と楽しく過ごせました。
家族とゆっくり過ごす連休も悪くないものだなと思った。
連休中に、facebookで、7日間ブックカバーチャレンジというバトンがまわってきた。
せっかくチャレンジしたので、ブログにも載せておこうと思い、facebookでは長くなるので省いた内容をちょこっと加筆して、今日の記事を書きます。
(バトンは回さないので、気軽に読んでください。)
7日間ブックカバーチャレンジとは・・・
そもそも、普段こういった取組みに疎いのでルールを調べてみたところ、以下のようなルールとのこと。
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●7日間ブックカバーチャレンジ●
これは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、好きな本を1日1冊、7日間投稿。
<ルール>
①本についての説明はナシで表紙画像だけアップ(説明しても良い)
②その都度1人の友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする(タグ付けするかどうかは自由。できれば事前に打診しましょう)
③以下のハッシュタグを付ける。 #7日間ブックカバーチャレンジ
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今はおうちにいることが多いから、本には助けられるよね。
本と、映画と、音楽がなかったら、困ってしまうとこだった。
少しでも読みたい本が見つかればいいなーと思い、チャレンジに参加したので、興味を持ってもらえたら嬉しい。
ブックカバーチャレンジ DAY1 『わたしを離さないで』
『わたしを離さないで』
カズオ・イシグロ 著
土屋政雄 訳
カズオ・イシグロの作品は、どの作品も本当におもしろいものばかりだけど、この『わたしを離さないで』は映画化されたことからも分かる通り、多くの人が感情移入しやすく、心に残りやすいテーマを扱っている作品だと思う。
ただ、あらすじをここに書くのはやめる。
なぜなら、この作品を構成しているいくつかの要素を読者自身が発見していく、その過程こそが、この小説を読むうえで一番の楽しみとなると思うから。
文庫版の解説で、英文学研究家の柴田元幸さんが、この作品を読むにあたって、“予備知識は少なければ少ないほどよい”と述べている。
全くその通りで、この本はあらすじを知るのは最小限にして、とにかく読んでみてほしい。
この本の主人公は、たくさんの大切なものを奪われ続ける、失い続ける人生の中で、奪われないものがあるということに気づく。
ぜひ読んでみてほしいなー。
大好きな本。
あらすじを伝えずに、小説の魅力を伝えるのってとても難しい〜!
とにかく読んでみて、と言いたいんだ。
カズオ・イシグロ作品の好きなところ
私は、カズオ・イシグロの作品はすべて読んでいる大ファンだ。
ノーベル賞受賞のニュースを聞いたときは、とても嬉しかったのを覚えている。
(普段から家族や友人にオススメしていたので、受賞おめでとうメールが私宛にたくさん届き、それで受賞を知ったのだった。笑)
同時代に生きている作家(つまりこれからも新作が読める!)に、カズオ・イシグロがいてくれて本当によかったと思った。
カズオ・イシグロは、長崎生まれイギリス育ちの日系イギリス人。
それが理由なのかどうなのか。
彼の作品には、常にアウトサイダー(部外者)としての視点が根底にあるように思う。
私はこの、”外側から出来事を見つめている”感覚がとても好きだ。
自分の物事の捉え方に似ているような気もする。
どこの集団(学校のクラス・部活や会社)にいても、仲間と同じ方向を向いていられない。
そういう感覚が、小説の中で上手に表現されているから、読んでいて気持ちいいのかもしれない。
もうひとつ好きなところは、作品毎にもテーマや物語の舞台やスタイルがガラッと変わっているところ。
例として挙げてしまって申し訳ないけれど、例えば村上春樹。
村上春樹の作品は大好きだけど、いつも女に捨てられた独身男が主人公でパスタを茹でて、サラダを作っているスタイルだと飽きることあるよね。
(村上春樹は大好きです。あしからず。ご本人もエッセイで書いていたけれど、あくまでスタイルの違いなので。)
一方カズオ・イシグロの作品は、主人公も男だったり、女だったり、老人だったり、若者だったり。
こういうバラエティに富んでいるところも、大きな魅力だと思う。
毎回読むたびにワクワクできる。
ちなみに私のお気に入りの作品は、『忘れられた巨人』『日の名残り』『遠い山なみの光』。
でも、「カズオ・イシグロを読むのは初めて」という人がいたら、まずは『わたしを離さないで』が一番読みやすいのではないかと思う。
気に入ったら、ぜひ他の作品も手にとってみて。
↓何度繰り返し読んだかな…。
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↓映画は原作よりも視覚に訴えてくるから、ドキリとすることが多かった。
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#7日間ブックカバーチャレンジ